本誌編集部ではL&Gの波和二代表と中村正良社長に取材を申し込んだ。
事前に質問事項が欲しいとのL&Gの要望に応え、本誌編集部は質問事項をL&Gに
FAXで送信した。
その質問事項の概要は、
1.週刊誌記事への見解について
2.L&Gおよびグループの経営状況について
3.「世界統一政府をつくる」ことをL&Gの事業目的にしている真意について
4.「ねずみ講」を推奨しているのではないか
5.「自然免疫研究会」、森山雅美慶應大学助教授との関係等について ーー等。
これに対しL&Gは、4月3日、広報室名で下記回答書をFAXで送信してきた。
しかし、その内容は、本誌の疑問に何一つ答えておらず、会員の「出資金」や配当
金は担保されていないのではないか、出資法違反や無限連鎖講(いわゆる「ねずみ
講」)を画策しているのではないか----といった重大な疑惑は払拭されなかった。
以下、L&Gの回答書を全文掲載する。
月間リベラルタイム
編集部 ****様
ご回答書
前略
お問合わせの件について、手短な文章もしくは口頭での回答は当社の目指すもの、仕
組みについて、意を尽くせない恐れもあり、出来ましたら、当社が主宰する円天だけ
の世界『円天市場』および『あかりコンサート』にご来場願い、実態を把握いただく
ことが何よりもの説明になるものと確信しております。
その場において、電子マネーである『円天』、あかり天国実現のための啓蒙活動等、
にご理解を頂ければ幸いです。
つきましては、別紙(注:スケジュール表。略)にそれらの日程を添付いたしますの
で、ご都合のいい日程にご来場頂きますよう、お願い申し上げます。
またその際、ご来場の日時、場所を事前にご連絡頂ければ、現地への手配をいたした
く存じます。
その後、なお疑問やご質問がございましたら、日時を決めて取材に応じたいと考えて
おります。
又同時に、取材が決定した際は御社の会社概略および発行部数等、事前にお知らせ頂
ければ幸いです。
早々
(以下、略)
(取材後記)
L&Gは、会員は「株主社員」であり、配当は「株主社員への給料」だという論法で、
不特定多数からの投資資金集めを禁じた「出資法違反疑惑」をかわそうとしている。
また、「理想社会建設」を目的としているL&Gは、投資会社ではない、「社員株主」
(会員)は志を同じくする者たちだ、との独自の理論をそこに重ねる。
だが、そうした理屈と、L&Gが自社やグループの経営内容や財務状況を公開しない
こととは別だ。それらを明らかにしない限り、L&Gの胡散臭さは消えることはない。
架空投資話、非合法のマルチ商法は、いつの時代も、なぜか雨後の竹の子のように現
れる。
「騙される方が悪い」との指摘も、よくされる。が、騙されるのは、いつも決まって
高齢の年金生活者や定年退職者といった、将来不安を抱えた「弱者」といわれる人た
ちだ。
今回取材中、ある初老の女性会員に話を聞くと「(L&Gに支払った金額は)一千万
円。それが返ってくればいいのですが…。わたしの勉強不足でした」という。今年九
月に元金が返ってくるというが、「その見込みは薄い」と話した。
自己防御すべきのは当然としても、「弱者」を保護すべき公的手立ては必要だろう。
特にL&Gの波代表はかつて小切手詐欺で収監されたことがあり、「マルチ商法」を
日本に初めて紹介、社会問題を引き起こした中心人物なのである。警察からの監視対
象になっていることは間違いなく、今回の事態が最悪の結末を迎える前に、当局のチ
ェックが入ることが望まれる。
お年寄り等に人気のある有名演歌歌手の無料コンサート招待が、L&Gの有力な会員
獲得手段になっている。今後、事態の推移によっては、「広告塔」になっている有名
演歌歌手らの責任を追求する声も出てくるだろう。
最後に、L&Gは某組織の別働隊だとの噂が会員の間で流布しているようだ。今回の
本誌の取材では事の真偽を明らかにすることは出来なかったが、その某組織は国会に
も影響力を持っているといわれている。
本誌のL&G問題続報は、今回のアップを最後にする。しかし、今後もL&Gを取材
していくことにしている。
本誌では皆さんからの情報提供をお待ちしています。
(「L&G問題」追跡取材班)
●続報part1.
「L&G問題」の動向を警視庁が注視(07.04.03更新)
●続報part2.
「『L&G』が出資法違反か否かは『自衛隊は軍隊か、否か』という質問と同じ」
「『親』が『子』を集めれば、『子』の出資金の25%を『親』に還元する」
**波代表の「発言集」**(07.04.05更新)
●続報part3.
「L&G問題」の動向を警視庁が注視(07.04.06更新)