![]() 混乱が続く立憲民主党の野田佳彦代表 |
自民党を笑えない「立憲民主党」
2025年8月22日 立憲民主党の低迷が続く。7月の参院選で自民、公明両党が敗北したにもかかわらず、立憲は伸び悩み、その後の多くの世論調査でも、党の支持率は国民民主党と参政党に及ばず、「野党第三党」の状況を脱せない。野田佳彦代表は6月9日、日本外国特派員協会での記者会見で、「政権交代を実現するために党の代表選に立候補した。実現ができなかったら当然代表を辞めることになる」と明言したが、言い換えれば、これは「当面続投する」という宣言だ。しかも政権交代を求める世論は一向に高まらない。他野党との連携も進まず、国民民主の玉木雄一郎代表は、立憲との連携には相変わらず消極的だ。結局、野田氏の会見は立憲内部の不満を解消するには、ほど遠い内容だった。それでも、表立って「野田おろし」の動きが出ていないのは、「ポスト野田」候補が党内に見当たらないからだ。このため、「執行部の刷新」という内向きな議論が続く結果となっている。 8月1日の両院議員懇談会では「けじめをつけるべきだ」「人事の刷新を」といった声が上がったものの、発言した議員が念頭に置いているのは、参院選の実務を担った小川淳也幹事長や大串博志代表代行の交代だ。党内では小沢一郎衆院議員が党総合選挙対策本部の本部長代行を辞任する等混乱が続く。「『小川氏らが交代しなければ、野田おろしを始める』というけれど、要するに腰が引けている証拠だ」と野田氏に近い議員はけん制している。これでは石破茂首相の進退問題が長期化している自民党を決して笑えない。 |